6 バッチ更新

6.1     バッチ更新の使い方

6.1.1 文

// turn off autocommit
con.setAutoCommit(false);

Statement stmt = con.createStatement();

stmt.addBatch("INSERT INTO employees VALUES (1000, 'Joe Jones')");
stmt.addBatch("INSERT INTO departments VALUES (260, 'Shoe')");
stmt.addBatch("INSERT INTO emp_dept VALUES (1000, 260)");

// submit a batch of update commands for execution
int[] updateCounts = stmt.executeBatch(); 

JDBC 2.0 の Statement オブジェクトには、まとめて送ることができるコマンドのリストを管理する機能があります。文の作成時点では、そのコマンドのリストは空です。コマンドのリストに要素を追加するには、Statement.addBatch() メソッドを使用します。バッチに結果セットを取得するコマンドが含まれている場合、Statement.executeBatch() を呼び出すと、SQLException がスローされます。バッチで実行できるのは、更新数だけを返す DLL コマンドと DML コマンドだけです。作成したコマンドのバッチを送るのを中止したい場合は、Statement.clearBatch() メソッド (上のコードにはない) を呼び出せばバッチを取り消すことができます。

Statement.executeBatch() メソッドを呼び出すと、基盤となる DBMS にコマンドのバッチが送られ、実行されます。コマンドは、バッチに追加された順序で実行されます。ExecuteBatch() は、実行されたコマンドによる更新数が含まれた配列を返します。この配列にはバッチ内のコマンドごとに 1 つのエントリが含まれており、要素はコマンドが実行された順序 (バッチに追加された順序と同じ) に並んでいます。executeBatch() を呼び出すと、Statement オブジェクトの現在の結果セットが開かれていれば、それが閉じられます。文が保持しているバッチコマンドの内部リストは、executeBatch() の実行が終了すると、空の状態にリセットされます。

バッチ中のコマンドの実行に失敗すると、executeBatch() は BatchUpdateException をスローします。BatchUpdateException.getUpdateCounts() メソッドを使用すると、実行に成功したコマンドによる更新数が含まれた整数型配列を取得できます。Statement.executeBatch() は、最初のコマンドがエラーを返すと実行が中断され、また、コマンドが実行される順序はコマンドがバッチに追加された順序なので、BatchUpdateException.getUpdateCounts() が返した配列の要素数が N 個であれば、バッチ中の最初の N 個のコマンドが実行に成功したということになります。

6.1.2 PreparedStatement

下の例では、2 人の新入社員のレコードを 1 回のバッチ処理でデータベースに追加しています。各パラメータセット (社員ごとに 1 つ) の作成は PreparedStatement.setXXX() で行い、現在のバッチへのパラメータセットの追加は PreparedStatement.addBatch() メソッドで行なっています。

// turn off autocommit
con.setAutoCommit(false);

PreparedStatement stmt = con.prepareStatement(
	"INSERT INTO employees VALUES (?, ?)");

stmt.setInt(1, 2000);
stmt.setString(2, "Kelly Kaufmann");
stmt.addBatch();

stmt.setInt(1, 3000);
stmt.setString(2, "Bill Barnes");
stmt.addBatch();
 
// submit the batch for execution
int[] updateCounts = stmt.executeBatch();

6.1.3 CallableStatement