Collections Framework API に対する変更の概要

以前のリリースの Collections Framework に対して、世界中の企業、大学、および個人から何百もの有益な提案をいただきました。お寄せいただいた提案には心より感謝しています。また、その多くは今回のリリースに反映されています。このページでは、Beta4 と FCS リリースとの相違点および変更の理由について、概要を説明します。

このリリースでの変更点はごくわずかで、互換性の問題を引き起こす可能性があるものは 1 つ (ListIterator.add セマンティクスの変更) だけです。

ListIterator インタフェース

add セマンティクスの変更。以前のリリースでは、新規に追加された要素はカーソルの後ろに挿入されました。このリリースでは、カーソルの前に挿入されます。一般に、ユーザは追加した要素を繰り返しの継続とはみなしません。そのため、ListIterator.add へのすべての呼び出しに加えて ListIterator.next への (余計な) 呼び出しも行わなければなりません。さらに悪いことに、ListIterator.add への呼び出しを繰り返すと、呼び出し側が追加呼び出しごとに次の要素への呼び出しをスローしない限り、新規要素が逆順に積み重なっていってしまいます。これからは、挿入ごとに次の呼び出しを行う必要はありません。つまり、この作業は自動的に行われるようになりました。

AbstractList の実装

protected removeRange メソッドの追加、およびこの新しいメソッドに依存する clear メソッドの変更。このメソッドをオーバーライドすることにより、list.subList(i, j).clear() のパフォーマンスは大幅に改善されます。ArrayList および Vector の場合、パフォーマンスを示すカーブは、かつては二次曲線を描いていましたが、このリリースからは、値の小さな定数値の直線を描くようになりました。パフォーマンスの向上は、subLists (ad infinitum) の subLists にも見られます。

配列操作

sort 呼び出しの範囲バージョンの追加。これらの呼び出しは、任意の時間に配列の一部だけが「アクティブ」になるような配列ベースのデータ構造で有用です。

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